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小顔矯正で本当に顔は小さくなるのか

みなさんは『小顔矯正』なるものがこの世に存在しているのはご存知でしょうか?

『小顔矯正』を提供している施術所やサロンは多々あり、その謳い文句もさまざまです。

私が調べた範囲では、「顔の骨の位置を正しく導いて小顔を実現する」「血行を良くしてむくみにくい身体にする」「脳脊髄液の循環を良くしてむくみにくくする」などがありました。

その謳い文句も『小顔矯正』を提供している店のジャンルによっても偏りがあり、サロンでは「骨の位置を正しく導いて〜」が多くみられ、接骨院(整骨院)では「むくみにくい〜」が多くみられました。

非常に面白い傾向です。

「『小顔矯正』によって顔が小さくなり得るのか」という話をする前にまず解剖学的な話をすると、頭部・顔面部は15種23個の骨で構成されており、それらは主に「縫合」によって繋がっています。

(下図は左側面の図)



この「縫合」は「ごく僅かに可動する」としている文献もあれば「動かない」としている文献もあります。

少なくとも言えることは、「骨の動きが目に見えるほど大きくは動き得ない」ということです。

この骨の上に30種類以上の「表情筋」や血管・リンパ管、神経や脂肪組織・皮膚が存在し、ヒトの顔を形作っています。

解剖学的な話はこの辺にしておいて、実際に『小顔矯正』なる施術によって「顔の骨を動かして顔を小さくすること」は可能なのでしょうか?

結論から言うと「不可能」です。

考えてもみてください、手で少し顔を押して程度で顔が小さくなるほど骨が動くのであれば、プロボクサーが顔面を殴られたら顔面は潰れたお饅頭のようになってしまいます。

しかしそんな顔になっているボクサーは見たことがありませんよね?

それだけで「顔面の骨は目に見えて動かない」ということの証明になるのではないでしょうか。

ただ、『小顔矯正』なる施術の前後を比較した写真を見てみると、確かに施術後の方か顔の輪郭がやや小さくなっているように見えます。

これはなぜかというと、単純に「『小顔矯正』なる施術によって顔面の水分の移動が起こりむくみがとれた」というだけの話です。

むくみをとるための水分の移動は皮膚を撫でるだけでも起こりますし、よくある美顔ローラー(小顔ローラー)でも同じ現象で顔が小さく見えるようになっています。

前述の「サロンでは「骨の位置を正しく導いて〜」が多くみられ、接骨院(整骨院)では「むくみにくい〜」が多くみられた」ことを「非常に面白い傾向」と言った理由はここにあり、接骨院は私と同じ柔道整復師(国家資格)なので解剖学的に目に見えて頭部・顔面部の骨が動かないということを知っているため「むくみをとる」と考えているのに対し、サロンは医療者ではないため解剖学的に非現実的な「骨の位置をうごかす」と考えていることが非常に趣深いなと感じました。

『小顔矯正』なる施術で実現できるのはあくまでも「水分を移動させてむくみをとることで結果的に顔が小さくなったように見える」ことであり、決して「顔の骨を動かして骨格そのものを小さくすること」ではないことに注意が必要です。

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